『日本沈没』はSFじゃない?生きるためには今から備蓄を

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あなたは今の日本が危機的な状況にあることをご存知だろうか?

今後30年以内に日本が地震や津波におそわれる確率は60〜80%だ。日本海溝・千島海溝地震が60%、南海トラフ地震が70〜80%。この他にも富士山の噴火や首都直下型地震など、これからの日本列島は、いつ壊滅的な被害を被るかわからない。

勘違いしがちだが「今後30年以内に起こる」とは30年後に起こるのではなく、今日にでも起こりうるという意味だ。

久しぶりに観た1973年の映画『日本沈没』は以前に観たときよりもリアリティーが増し、はじめてこの作品の怖さを実感した。マントルの対流によって海底プレートが沈み込み、日本列島が海に沈んでしまう。奇想天外なSFでしかなかった物語が、今ではSFとは言えなくなっている。

映画の冒頭、ウェゲナーの「大陸移動説」がアニメーションで挿入される。元々ひとつだった巨大な大陸がマントルの対流に乗って、億単位の時間をかけて複数の大陸に分裂していく。日本列島は約300万年前に、ほぼ今の形になった。ということは、そろそろまた形を変えてもおかしくない時期だ。

劇中では地球物理学の竹内均博士が実名で出演し、わかりやすく大陸移動説を説明してくれる。聞き終わった山本総理(丹波哲郎)は「地球は生きている」と一言。「地球は自己調節能力を持った生命体」とイギリスの生態学者ラブロックが言った「ガイア理論」を要約するような言葉だ。

同じく地球物理学者の田所博士(小林桂樹)は、「地球も生きて成長しているから、あるとき一気に変わる。そのとき日本列島は海に沈むかもしれない」と、政財界の黒幕・渡老人(島田正吾)に告げる。渡老人は山本総理と密かに「D計画」を発足させ、田所博士や海底探査船のパイロット小野寺(藤岡弘)たちに海底を調査させ始めた。

劇中では日本各地で大規模な地震や火山の噴火が起きる。中でも首都圏の地震を描いたシーンは圧巻だ。実物大の建物や精巧なミニチュアを使った特撮は、今のようなVFXにはないリアリティーがある。火だるまになりながら逃げ惑う人たちは、スタントマンが命がけで演じただろう。

もし日本がほんとうに大規模な地震や津波に襲われたら、現実はきっと映画より厳しくなる。今の日本政府には大災害に備える危機感があるとは思えないからだ。

  • 1923年(大正12年)9月1日「関東大震災」
  • 1995年(平成7年)1月17日「阪神・淡路大震災」
  • 2011年(平成23年)3月11日「東日本大震災」
  • 2016年(平成28年)4月14日「熊本地震」
  • 2024年(令和6年)1月1日「能登半島地震」

この100年のあいだに、少なく数えてもこれだけの大きな震災が起こった。震災は今日にも起こるかもしれないが、20年たっても起きないかもしれない。

そんな呑気な気持ちがあるから、ぼくたちは自分が被災しなければすぐ忘れてしまう。震災は今にでも自分の身に襲いかかる。そうした危機感を正しく持つためにも、今この映画『日本沈没』を観てほしい。

ほんとうに今こんな大規模な震災が起こったら、自衛隊でもどうにもならない。「国を守るとは? 国民を守るとは?」と自問する山本総理は、自衛隊に110万食しか非常食がないと聞いて絶句する。当時の東京都の人口は約1160万人だ。

地方自治体でも多少の食料は備蓄しているが、それも充分な量ではない。2024年の元日に起こった能登半島地震では、初日から水や食料が不足した。だから、生き延びるには自分で非常食を用意しておく必要がある。もし自分が死んでも、その食料は誰かが生きるために役に立つ。