自称エリートが組織を潰す。ヤマト運輸の混乱とダイハツの不祥事から考えたこと

雑記
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日本郵便との提携に向けて、委託業者との契約解消やパート社員の解雇などを予定し、現場に混乱をきたしているヤマト運輸。

衝突試験や排ガス試験などで長年に渡って不正を続け、ついに全車種の出荷停止という前代未聞の事態に陥ったダイハツ。

ごく最近だけでも、こうした業界大手のトラブルや不祥事がニュースを賑わせています。

これらに共通するのは、現場を知らずエリート意識だけが強い上層部の存在も大きな原因じゃないでしょうか?

よく、日本人は勤勉でマジメな民族と言われ、そう自負している日本国民も多いと思います。

たしかに一人ひとりは勤勉でマジメな人が多いかもしれません。ところが集団になって一人ひとりの匿名性が高くなるとロクなことをしないのも日本人の特性です。

とくに組織人ほど社会的なルールよりも組織の論理を優先させることに、ためらいを感じなくなる傾向が強いように思えます。

日本はトップダウン型の社会構造が長く続いてきた国なので、お上が決めたことは理不尽でも受け入れざるを得ないあきらめの良さがあります。

また同調圧力が強いために、自分ひとりでは正論を言いにくい雰囲気もありますね。仲間内では上に対する不満を吐いても、じゃあ一致協力して改善しようという動きにはなりません。

なぜ、日本人はバカほど「お偉いさん」になるのか?

政治家の家に生まれた子どもは政治家になります。官僚の子どもは官僚になります。経営者の子どもは経営者になります。

つまり、「世襲体質」が原因です。

こういうガキ、いえ、ご子息さんたちは社会のエリートになるべく育てられるので、そのためにいい成績を取り、いい学校に入り、いい勤め先に入ります。

就職でも○○様のご子息という血統があるので、受け入れる組織も最初から特別待遇です。

政治家の子どもがいったん民間企業に就職して、さも社会を経験してきました、という体をとるなんてのもよくあります。

また、経営者の子どもが「よその飯を食ってこい」という口実で他の企業に預けられることもよくあります。

そういう連中には親の七光を当然と思っている輩が多いので、組織に入っても足元を見ようとはしません。

常に上ばかり見て、誰に気に入られると得か、どれだけ上のポストを狙えるか、そんなことばかり考え、なにごとも机上の空論で片づくと思っています。

そうした自称エリートなお坊っちゃん・お嬢ちゃんたちが、現場も知らずにあれこれ空論を振りかざしたり、自分たちの失点にならないよう現場に無理難題を押し付けます。

そうなると、とうぜん現場は上からの指示を守ることだけに奔走します。それが不正だとわかっていても、組織の中で生きていれば組織の論理が最優先事項となってしまいます。

そしていざ不正がバレると役員5人くらいが記者会見して、判で押したように頭を下げて事態を収束させます。

ああいうときの記者会見って、どれ見ても完璧に同じですよね。不自然なくらい全員の頭の位置が揃っていて、そのままの姿勢で何秒間キープとか、形だけ整っていればOK! みたいな気持ちでいるのがビンビン伝わってきますね。記者会見が終わったとたんに「あー終わった、やれやれ」とか思ってそうです。

ああいうエリートさんたちにしてみれば、世の中なんてじつにチョロイもんでしょう。日本人は忘れっぽいという健忘性も国民病としてもってますから、人の噂もなんとやら、喉元すぎれば、ってなもんです。

最近では政治家がパーティー券の収入を記載していなかったとかで「脱税」がバレてますけど、あれもなぜか捕まるのは下っ端だけ。上のセンセーがたには絶対にお縄がかからないようになっているようです。

いやあ、じつに腐りきった国ですね。政治家たちは脱税してもお咎めなし、国民にはインボイスとかいうクソ面倒なことをやらせてキッチリ納税させるとは、もうこの国は上級国民様のためにあるようなもんですね。

もうすぐ今年も確定申告の時期ですけど、まじめに申告するのがバカらしくなります。ま、一応ちゃんとしますけどね!

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