2023年9月8日(金) 北海道で開催された大規模な自転車レース「ツールド北海道」で参加者の男性(21)が対向車と正面衝突して亡くなるという事故がありました。亡くなった方にはお気の毒で、ご冥福をお祈りいたします。
この事故に関しては、車両規制されていたはずのコースになぜ対向車が走っていたのか? 事故が起こったのは追い越しが禁止されていた区間だったのでは? など、今これを書いている時点では断片的な情報しか流れていません。
ただ、この事故で言いたいのは、交通規制してまで公道で自転車レースを行う必要があるのか? という問題提起です。
今回の「ツールド北海道」は初日の8日に旭川市を出発して新得町までの174km。9日は帯広市から置戸町までの183km。10日は北見市から当麻町までの175㎞。計532kmが予定されていました。
コースのほとんどが主要な幹線道路となる道道と国道を通りますが、そのために各地で交通規制が行われる予定でした。そのために一般車両の交通が滞り、とくにトラックなど輸送車両の運行に多大な支障を被ることが予想されていました。
自転車レースという、ごく一部の愛好家たちのために、関係のない市民の生活が規制されるというのは、まったく理解できません。もちろんそれは自転車レースに限らず、マラソン大会についても同じことです。
走りたいのは理解できますが、なぜ一般公道でレースをしなければならないのか? それが認められるならカーレースやモーターサイクルレースも公道で開催できる理屈になります。それは騒音レベルの問題ではありません。
公道を規制して行うということは、大量の警察官を動員したり、多額の予算を導入することになり、それらの費用はレースとは無関係な一般市民たちが納めた税金が使われています。そのうえで今回のような事故が起きたのでは、二度と開催するなと言われても仕方がないのではないでしょうか?
どうしても公道でレースをしたいというなら、どこかの島を説得して開催すればいいでしょう。それで経済効果があれば、受け入れてくれる島はあるはずです。なにも多くの北海道民に不自由を強いてまで、一部の人たちの趣味を優先する必要はありません。
こうした意見には対立する意見もあるでしょう。しかし、趣味を楽しむなら他人に迷惑をかけない範囲でしてほしいという意見に間違いはないと確信しています。